Perfume〜時の調香師〜
「あんたなんか父がいわなきゃ城から追い出したのに!」


「いい父親だな。約束は必ず守るみたいな」


「ぇえ!いい父親よ!!けど……」


やはり“約束”になにかある


「後一つお願いがある」

「まだなんかあんの!?」


「外にいる俺の連れを中に入れたい。」


「連れ…?あーあの香水つくるとかなんとか」


「たぶん外にいるから。」


お姫様はしぶしぶお願いを聞いてくれた。やっと俺も中庭から中へはいれた


「よっ!センリ!何時間ぶりだ?」


「遅いんだよ!!カエル」

「次から次へと変なことが起こるのね!!今日は」

俺は軽く挨拶をした。そして二人して食事をごちそうしてもらった


ウィルヘルムは部屋に帰るなり、図々しく一番いいソファーに座った


「チョット!カエルのくせに図々しくないかしら!」

「そうだぞ。ウィルヘルム!」

「いーんだよ!おれ一応国の王子だもん」


相変わらず態度はでかい。だが俺がくれた香水はなんでか大事そうにもっていた


「なぁ…お姫様、名前なに?」


「今更名前…?エルレナよ」

「ふぅ〜ん。エルレナは立派な毬もってんだな。俺が拾った毬」
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