シンデレララブストーリー
「シンデレラは皇子様と幸せに暮らしました。」



母親は絵本を閉じた。




「ママ、シンデレラはおうじさまとけっこんしたんでしょ?」



今年で4歳になる愛娘のリタ。



「そうよ。」


「あたしもいつか、おうじさまとけっこんできるかな?」


「そうね・・・リタが心から願えば、きっと叶うわ。」


そう言うと、リタは安心したのか目を閉じた。




母親は微笑みながら、娘の頭を撫でた。




「皇子様と結婚か。」


「あら、ディオン。お帰りなさい。」



リタの父親のディオンは彼女に歩み寄り、キスをした。



「女性は皇子様との結婚に憧れるのか?」



含み笑いをして言うディオン。



「あら、どうかしら。あたしは望んでなかったけど?」



お返しにとばかりに意地悪顔で反論すると、ディオンはムスッとした。



それを見て満足したのか、彼女は夫に抱きつき囁いた。



「だってあたしは、皇子様じゃなくて、ディオンが好きになったんだもの。」



そう言うと、クスッと嬉しそうにディオンは笑って、抱き締める腕を強めた。





「お前は最高の妻だ。愛してる、マキ・・・・。」









まさに、シンデレラのような結婚をしたマキ。



愛するディオンと愛娘のリタと共に、これからも幸せにくらすだろう。








Fin





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