ｼﾝﾃﾞﾚﾗﾗﾌﾞｽﾄｰﾘｰ

【正体は・・・】

｢え･･････････｣



フィリップが？

皇子様─────────


確かに、それなら辻褄が合う節がいくつもある。



でも･････嘘でしょ？



｢･･･カルロス。まさかこんなに早く見つかるとはな･･･。｣



フィリップならぬ、ディオンはあくまで冷静だった。


真紀は信じられない思いで彼を見ていた。


｢あなたが行方不明になってから、どれほど探し回ったか！！｣



カルロスは勝手に部屋へ上がり込んだ。



｢さぁ、帰りますよ殿下。｣


｢･･･････その前に、彼女に説明させてくれ。｣



カルロスの横で固まってしまった真紀を見る。




それからカルロスは“わかりました。外でお待ちしております”と言い残し、他の男たちを引き連れ部屋を後にした。





｢真紀･････｣


｢本当なの？｣


｢え？｣


｢皇子って殿下って本当なの？｣



真紀はディオンの服を引っ張った。



｢･････本当だよ。｣


｢そんな大事なことどうして･･･｣




あたし、皇子様と同棲してたの？


一国の後継者と？


皇子って･･････････





じゃぁ、あたし



皇子様に恋をしたの？