ベイビー or ダーリン
「ジル、ジルはいつから一人なの?」


「は?」


「あたし、ジルが今まで何をしてきのか全然知らないから、知りたいの。」


「・・・・・知ってどうすんの?」



ジルは遠い目をしながら聞いた。



「どうもしない。別に普通のことでしょ?好きな人のことは、全部知りたいもん。」



大好きな人のことは何でも知りたいもの。



小さい頃はどんなだったのか、自分が知らない彼を知りたい。



「俺の過去は・・・知らねぇ。忘れたよ。」



けれど、ジルは頑なに過去を話そうとしない。


しかしシャロルは、今回のこの不思議な出来事が、ジルの過去に関係があると思っている。


だから、どうしても聞きたかった。



「俺の人生は、お前と出会ってから生まれ変わった。だから、シャロルが知る必要はないんだ。」


「そんなことない!!」



無理に微笑もうとするジルにシャロルは怒鳴った。





「ジルの人生は生まれた時から始まってるの!過去を消すなんて捨てることなんて出来ないんだよ!」


「シャロル・・・・・」




< 17 / 25 >

この作品をシェア

pagetop