ベイビー or ダーリン
どうして?


同じ子供なのに・・・?



「両親が僕を相手にしない原因は僕にあるんだ。」


「え?」


「シャロル、あれを見て。」



ジルはドアを指差しました。


シャロルが言われた通り見ていると



バタン────



「キャッ!?」



ドアが閉まったのだ。



「ジル・・・ジルは、魔法が使えるの?」



ジルはドアを見つめたまま、ゆっくりと頷いた。



「僕は3才の頃から魔法が使えるようになったんだ。それを、両親はとても気味が悪かったんだと思うよ。」


そう、ジルの両親は魔法が使えるジルを気味悪がり、いつも避けていたのだ。


普段も、魔法は使わないようにと言われ、使わずにいても、両親の態度は一向に変わらなかった。



そして、その両親の態度が、幼いジルには耐えきれないほどの孤独と悲しみを与えたのだった。



「まぁ、それが関係しているかは僕自身もわからないんだけど、寂しかったり、愛情が満たされないと、あんな風に幼い姿になってしまうんだ・・・。」



ジルは顎をシャロルの肩に乗せ、腰に腕を巻き付けて、更にシャロルを引き寄せる。




ジル、あたしが逃げると思ってるの?


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