ベイビー or ダーリン
【SIDE Gilles】


《やっぱりあなたは上手ねぇ。》

《お前は天才だ。》

《可愛いわ。》

《本当だ!嫁にだしたくなくなるよ。》



ねぇ、どうして僕だけ避けられるの?


僕は、お父さんとお母さんが好きなのに・・・。


寂しいよ。


誰か助けて。




《大丈夫?》

誰?

《あたし?あたしはあなたのことが大好きな女の子。》

僕のことが?

《そう。あなたは一人じゃないよ。いつでもあたしが傍にいるから。》

いつも?ずっと?

《今は無理だけど、いつかきっとあなたのところに行くからね。》

あ、待って!!
僕を置いていかないで!

《大丈夫。君が大人になったら、必ず会いに行くから・・・》





































「ん・・・・・・」



目が覚めると、まだ夜中だった。



少し間があいて、隣にいる愛しい少女。



最後、眠るときに抱きしめたはずなのに。



君は、簡単に僕の腕をすり抜けて行こうとするね。



僕がどれだけ不安に思ったかわかった?



(だから今夜は、ちょっとだけ意地悪く、ちょっとだけ激しくしちゃった。)



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