ベイビー or ダーリン
夢で見たあの女の子は、君だったんだね。



真っ白な純粋なシャロル。



初めて会った時に、この子は他の女とは違うと思った。



裏表もなく、下心もない。



僕を、僕だけを見てくれた君。



純粋な愛情を僕にくれた。



それが、どれだけ僕を満たしてくれただろう。



でも、満たされれば満たされるほど、もっとと願い、欲張ってしまった。



愛すれば愛するほど、失うのが恐ろしくなり、腕のなかに閉じ込めたくなった。



だけど、そんなのは僕の我儘だ。



君には、白い大きな翼がある。



それを僕が奪う権利はない。



これからは、色んな場所へ連れて行ってあげよう。



君のその白い翼が羽ばたける広い場所へ。



僕が、連れて行ってあげよう。






「ん・・・ジル・・・。」


「僕はここだよ、シャロル。」


抱きよせれば、シャロルはジルの胸に擦り寄った。



「ジル・・・愛してる・・・・」



寝言を言うシャロルに、思わず笑みがこぼれる。



「シャロルが、物好きで安心したよ。愛してる・・・シャロル。」



シャロルに出会えて良かった。


シャロルを愛して良かった。



これからも、僕だけに君の愛を独占させてね。





















fin



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