ベイビー or ダーリン
そんなことを言われたら、断れる訳がない。



結局引き受けてしまうのだ。



ジルは優しく時間を掛けて丁寧に扱い、愛してくれる。


だから、シャロルも嬉しいし、愛されていると実感できる。



だが、さすがに最近は辛い。



そこで、シャロルはある計画を立てた。




────────────・・・



「シャロル・・・今日もいい?」



寝室の窓から月を眺めていた時、後ろからジルが現れ、予想通り聞いてきた。



シャロルは計画を実行する。



「ごめんね。今日は熱っぽいから・・・また今度ね。」


「え、熱があるの?じゃぁ早くベッドに横になって。」


「うん。でも今日は、隣の部屋で寝てもいい?」



「え?」と、眉を潜めるジル。



「うつしたくないから、今日は別々で。」


「僕はうつしてくれたって構わないよ。だから・・・隣で寝て。」



寂しそうな顔をしてお願いをされると、シャロルも折れそうになったが、グッと堪える。



別に離れたいわけではないけど、やっぱり屋敷の外へ出たい。



そのためには、この計画を成功させるしかないの。




ごめんね、ジル。





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