秀才少年の憂鬱 天才少女の秘密
***



「──まぁまぁ、次席でも凄いじゃん」



昼休み、がっくりと項垂れた俺に、親友の野口春斗(ノグチハルト)が声をかけてきた。



「…次席なんて初めてだ…」

「確かに、今までずっと首席でしたからね」


にっこりと微笑んだのは、春斗の彼女、永井満月(ナガイミツキ)。


「──つかさ、お前破って首席なったやつって誰なんだよ?」


「え?あぁ確か…」


「九条杏里さんですよね?」

「へー……ん?九条杏里?」

春斗が首を傾げた。

「知り合いか?」


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