☆フレンチ・キス☆
「ゆう......」



「わり....俺、やっぱ無理。」



「.......そう。
今までありがとう......」



離れて後ろを向いていった凪沙。
1人にしてほしいのだろう。



「じゃ......俺行くから。
落ち着いたら、授業出ろよ??

心配されるから。」



「.........ゆう....あのっ」



立ち去ろうとした背中にかかった声



なに、と先を促す。
やっぱり嫌とか言われるとめんどうだから
つめたく、つめたく。

すると凪沙はおびえた表情で言った。



「今年のチョコは.....
受け取ってほしいの......

それでやめるから....お願い....!!」



すがるような瞳が琥珀と重なって見えた
だから、OKして、さっさと立ち去ったんだ。
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