さくら~あじさい



菜々ちゃんは元気だった頃の…


いつもニコニコ笑ってたお祖母ちゃんを思い出して


「そうかも。おばあちゃん、わかっててしらんぷりしてるのかもしれないね」


ニコッと笑いママに言いました。


「そうかも知れないわね」


ママが一番そうあってほしいと思っているのです。


「だから四月生まれで、桜の大好きなお祖母ちゃんに桜の花びらだけでもあげましょうね。きっと喜ぶよ」


「うん、そうだね。ママはやくかえろう。おばあちゃんがまってるよ」


「そうね。花びらに香りが残ってる間に帰りましょうね」


ママと菜々ちゃんは手を繋いで公園を後にしました。









< 6 / 14 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop