To my dearly beloved
何ら接点のなさそうな彼女たちだが、真帆の父は国の外交官として活躍しており。
また華澄の旦那さまである和也の父は、政界のドンなる異名を持つ大物政治家だ。
さらに呑気な華澄は日本有数の財閥と謳われる、有川家のただひとりの令嬢だが…。
華澄「あ、そうでしたかぁ。
私は家とはあまり関係無いですし、畏まらないで下さいね。
ていうか、真帆さんってバリバリ働いてみえるんですよね?」
真帆「ええ、違いますよー。私はただのOLですから!
バリバリっていうのは、営業職の川崎さんですよね」
華澄のキラキラした眼差しを笑った真帆は、近くで散歩していた女性に話を振った。
真咲「えー!ぜったいに違います…!
昔は仕事人間でしたけど、今は育児休暇中のママですもん」
呼ばれた東大卒の真咲が軽快に笑い返すと、ベビーカーに乗せた我が子を見つめる。
そのベビーカーの中では、ちいさなちいさな可愛い女の子が寝息を立てているのだ。
鈴「いいなぁ、私も赤ちゃん欲しいなー」
未月「鈴ちゃんの彼氏ベタ惚れなんだし、はやく結婚しちゃえばいいのよー。
ていうか、蘭ちゃんは東条さんといつ結婚するの?」
鈴・蘭「ええ!?」」
未月「だって主婦仲間がはやく欲しいんだもん。
真帆さんや都和子ちゃんも、はやくはやくー」
真帆「え、私たちまで?」
都和子「いやいや、私はいちばん遅いので…!」
普段はおっとりしている人たちなのだが、未月ちゃん攻撃はさすがといったところか…?