意地悪彼氏
絶対謝るまで許さない…!


あたしはその日一日中イライラしていた。


―で、帰り際にこのイライラの原因を見つけたんだ。

しかも女とっ!!

多分、先輩…。


「綺麗な人…」


足が長くて細くて…ロングのサラサラヘアにぱっちりとした大きな瞳…―。


モデルさんみたい…。


で、しかも隣にいるのが亮だから目立つ。


はたから見たら美男美女カップル。



「…あ…」


あたしがぶつけた亮の右頬が少し赤くなっていた。


少し申し訳なくなってきた。


「…………童顔…」

…不思議…亮に後ろめたさを感じていたら、鮮明に亮の声で聞こえたの。


「童顔!」

って。

「おい、童顔!」


…………童顔、童顔うるさいなぁっ…!!


「聞いてんのか?」


って亮の顔が目の前にっ!

もしかして聞こえたんじゃなくて呼ばれてたの!?


てか、ここ学校じゃん!!

童顔って誰の事?みたいな感じで振り返る生徒達…。

…最っ低!


…もう怒りを抑えられない!


「最っっ低っ!」


あたしは大声で亮に怒鳴った。
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