意地悪彼氏
「…はぁ?何が?」


「…最低っ!」

「すみませんねぇ、童顔で!でもね、あんたに迷惑かかってないでしょ!?」


「…朝、化粧で待たされてるんだけど」


「じゃあ、もう朝別で行けば良いんでしょ!」


あ…。

言っちゃった……

あたし…




朝の時間は亮との大切な接点だったのに……。


言っちゃったよぉ…。


あの時間がないと毎日喋れなくなるどころか会えなくなる……。



今更ながら言った言葉に後悔した。



「…あのっ、今のは言っ」


「…そうだな。俺達ただの幼なじみだしな」


「…えっ…ぅっ…うん」


「…じゃ」


と言って亮は言ってしまった。


「…えっ、あ…ちょっと!」


頭の中に亮の言った幼なじみと言う言葉が消えない…。



「…そうだよね…」


あたしは亮にとって、ただの幼なじみ。


だから別に朝あたしを待って一緒に学校に行く意味もない。



…あたし何を勘違いしてたんだろう…?



「…バカだな…あたし…」

あたしの頬は涙で濡れていた。


自然に涙がでてきちゃったみたい。
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