不思議な七つの恋物語

ドンッ!

「うわっ!」

仕事を続けてると誰かがぶつかって来た

「いたた・・」

「わわっ・・すみません!」

「え・・」

「あのっ、考え事しててっ・・」


ぶつかって来た子はオンナノコだった

何度も謝って頭を下げている


「君・・俺が見えるの?」

「え?見えるも何も・・普通じゃないですか?」


その言葉にキョトンとしてしまう

俺ら天使は人間には見えないはず・・


「マジで・・?」

「?・・どうしたんですか?」

「・・!(そういえばこの子・・恋の羽が白い・・)」


俺ら天使の羽は白い、だけど恋の羽が白いのは聞いたことがない


「・・ねぇ君さー」

「はい?」

「“天使”って信じる?」

「・・・え?」


この子に少し興味が湧いた



「天使って・・そんな非現実的なこと・・」

「じゃあ、信じさせてあげるよ」

「え・・ってちょっとっ・・!?」


そういって彼女を抱き上げる

「行くよ」


羽を取り出し羽ばたかせ空へ飛び出す


「え、ええぇぇ!?」

「気持ちいいでしょ?」

空の上、街を見下ろして言う


「あ、あなたっ・・何者?」


俺を見上げて聞く少女に答える




「俺は天使、天使のリント!」

「うそ・・・」







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