不思議な七つの恋物語
二時間後~
「そろそろ固まったよ~」
「分かった」
柚香は冷蔵庫から型を取り出す
「型から出してみ?」
「うん」
型からチョコを出すと綺麗にハート型に固まってた
「わぁ・・綺麗」
「仕上げにココアパウダーをまぶして」
リントの言葉通りにココアパウダーをまぶす柚香
「完成~♪」
「これ・・私が作ったんだよね・・?」
「そうそう君が作ったんだよ」
自然と笑顔になる柚香
「んじゃ頑張ったご褒美♪」
「へ・・」
柚香にカップを渡すリント
「あまったココアパウダーで作ったココア!」
「・・あ、ありがとう」
それを受け取る柚香
「・・リント」
「なにー?」
「何で・・私にここまでしてくれるの?」
「そんなの簡単だよ!」
「え?」
「俺は恋の天使、オンナノコの幸せが俺の願いだから」
「ふーん・・」
「だから柚香ちゃんにも、誰かを好きになる幸せを知ってほしいんだ!」
「・・・・誰かを好きになる、かぁ・・」
そのとき柚香がチラッとリントを見る
「(・・好き、かぁ)」
「どうした?」
「・・なっにもー」
休憩も終わりラストにラッピングをして手作りチョコ完成!
「で、出来た~」
「あとは、明日渡すだけだね」
「でも・・好きでもないのに・・」
「義理チョコでいいんだよ、最初はね」
「ふ~ん」
「そこから好きになるかもしれないし」
「・・・・」
「んじゃ頑張れ!俺も明日様子見に来るから!」
そうしてリントは消えてしまった
「好きな人、かぁー・・」
柚香はラッピングされたチョコを見て小さく呟く