不思議な七つの恋物語

「な、なんでここにいんだよ！」

「私の勝手でしょ！？そんなの」


息切れをしながら言い返す柚香


「！(走ってきた、のか)」

「・・どうしても・・言いたかったから」

「へ？」


息を整えて俺を見上げる柚香ちゃん


「・・・これ」

「これ、って・・」


柚香ちゃんが俺に差し出してきたのは



昨日作った手作りチョコ


「・・ほらっ！受け取ってよ」

「で、でも・・このチョコは・・」

「リントに・・食べて欲しいから」


柚香ちゃんが真剣なのはすぐに分かった

でも・・ほんとに受け取っていいのか


「柚香ちゃん・・」


「好きなの」


柚香ちゃんの言葉に目を見開く


「リントが好き、たった一日しか一緒にいなかったけど・・」

「柚香ちゃん、」

「今までこんな気持ちになったことなかった、リントといるのがすごく楽しくて・・

リントと過ごす時間が幸せだったの」

「でも・・俺は」

「リントが人間じゃないって分かってる！でもっ・・」


そういって俺に抱きついてくる柚香ちゃん