君を愛してない・・・
残った兄さま義姉さまは
と言うと───



「・・・・・・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・」


なかなか何も言い出せない二人。


沈黙を破ったのは、ラウノでした。



「ルイス・・・私が悪かった。」



ラウノが折れると、ルイスも素直に謝りました。



「いいえ、私も意固地になりすぎたのです。・・・ラウノ様・・・?」

「何だ?」

「私のこと、まだ愛してくださいますか?」



すがるような瞳で見つめられ、ラウノは大きな安堵感といとおしさに心を埋めつくされました。



「当たり前だ。本来、嫌われるのは私の方だ。あなたを無理に・・・・」



その先は、ルイスが赤くなったので言えませんでした。



「ど、どちらにせよ、私があなたを嫌うことはありえないよ。何度も言っているだろう?」

「ラウノ様・・・」



その言葉を聞き、ルイスの顔はパッと明るくなりました。



「私も愛していますわ。ラウノ様。」

「あぁ、私も愛している。愛しい愛しいルイス。」



きつく抱き締め合う二人。


そうすると、ラウノはどうしても意識してしまうのです。


ラウノはゆっくりルイスを離しました。





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