君を愛してない・・・
「ラウノ様?」



離されて、キスをされるのかと思いきや、そのままラウノはルイスに背を向けてしまいました。



あたし・・・何かいけないことをしたかしら?



不安になるルイス。



「ラウノ様、どうかなさいましたか?」

「・・・・・・・・・・・・・いや。」



明らかにおかしい態度。


ついさっき愛の言葉を囁き合ったのに、一体どうしたのか、ルイスにはわかりません。



「何かあるのなら、言ってください。いつもラウノ様も私におっしゃっていることです。言葉で伝えてくださらないとわかりません。」



そう言うと、ラウノはため息を吐きながら、こちらを振り返りました。



「悪かったよ。ただ・・・あぁ、もうはっきり言おう。」



何だかふっきれたのか、投げ遣りなのかわからない口調になったラウノ。


そして口に出した言葉は・・・



「君を抱きたい」
























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