新撰組と過ごしました
タイムスリップ
あたしの名前は、磯矢 真奈美。
今年で高校を卒業する。
もうあたし達3年生は、受験も終わって自由登校になっていた。
「なぁ〜んか、つまんないなぁ……。なにか起きないかな〜…。」
あたしは、学校に行かず毎日散歩をしていた。
だって、学校行っても友達なんかいないし。
逆に怖がられる。
あたしは剣道5段持っていて、よく目つきが悪いと言われる。
だから、怖がられる。
だから、友達なんていない。
あたしは近所の公園のベンチに座った。
「ぅん〜……!今日も平和っ!!」
そう言った時、ザアァッと生温い風が吹いた。
「何?この風……。」
あたしは立って辺りを見渡した。
そしてあたしの視線は一本の木に留まる。
「…穴?」
木の幹の真ん中当たりに、ぽっかりと開いた黒い穴。
穴が開いている筈なのに、向こう側の景色が見えない。
その穴から生温い風が吹いている。
あたしは近づいた。
「何よ、これ…。」
と、あたしは穴に指先を入れてみた。
次の瞬間――――
「えっ……………?」
あたしはその穴に吸い込まれた。