新撰組と過ごしました
また2人で空を見上げる。
「神様は……俺達を見捨てたのか?」
不意に土方さんがそう言った。
「どうしてですか?」
「近藤さんが言ってたんだ。『神様はいる。信じる者はいいことがある。』ってな…。」
「土方さんは信じていたんですか、神様。」
「あぁ、柄じゃねぇから言わなかったが、そう近藤さんに言われてから信じてた。ずっと…。」
土方さんがあたしの手を握る。
あたしも握りかえした。
「だが…いつも俺が願っていることと真逆なことがおこる……。だから、俺を見捨てたのかなって、思っちまう。」
「神様は…乗り越えられる試練しか与えない…」
あたしが呟くと土方さんは握っていない方の手であたしの頬をなでた。
「それはなんだ?」
「学校の先生が言っていた言葉です。」
「乗り越えられる試練しか与えない、か……。そうなのかもな。」
と、不意打ちでキスをしてきた。
「!!?!」
「いつまでも悲しんでいらんねぇな!このあとは大きな戦が待ち構えてる。…今ので元気でた。」
「そうですね……。」
あたし達は微笑みあって、昨日の会議した場所に戻った。