新撰組と過ごしました
「………よし。終わったぜ。」
あたしは自分の姿を見て、ちょっと興奮した。
「わあぁっ!あたし本当に着物着てるぅ〜!」
「だけど、ちょっとばかしでかいな。大丈夫か?どこかきつかったりしないか?」
はしゃいでいるあたしを見て、土方さんはちょっと笑いながら聞いてきた。
「はいっ!大丈夫です!土方さん、ありがとうございます!」
「そ、そうか…?かなりしめたつもりだったが、真奈美はほんとに細いんだな。」
そう言って土方さんは立ち上がってあたしの頭を撫でた。
「わにゃっ?!ひ…土方さん……?」
あたしは突然のことに驚いて変な声を出してしまった。
「あっ………わ、悪ぃな。つい、その……可愛くて、な。」
「えっ………?」
い、今なんて……
可愛いって言った?
あたしは顔が熱くなっていくのを感じた。
「そっ、そろそろ台所にいくか?もう当番が隊士達の飯を作ってるころだ。」
と土方さんが話を変えた。
「ふぇっ?ご飯って当番制なんですか?」
「あぁ。だいたいは組長が作るかな。だから皆料理は上手いと思うぞ。」
まっ……マジすか…。
あたし今日そんな人達のご飯作るの〜っ?!
「料理が上手い皆さんのご飯をあたしは作るんですね…。ちょっと自信なくしたかもです……。」
あたしは少し肩をおとした。
「まぁ、頑張れよ。……さっ、とにかく行こう。」
「はぁ〜い…。」
あたしは土方さんの後につづいて、台所へと向かった。