新撰組と過ごしました


30分後――――――


「よしっ!でーきた!」


味見もしたし、見た目もなんとかいい。


そこにちょうど土方さんが入ってきた。


「真奈美、出来たか?総司が、30分で出来るって言ってた、って言ったから来てみたんだが…。」


あたしは上手く出来たことが嬉しくて、土方さんの言葉に満面の笑みで答えた。


「はい!今バッチリ出来ました!今から持って行こうかなって、思ってた所です。」


「そうか。なら、俺も手伝おう。運ぶことくらい出来るからな。」


と、笑った。



あたしは、その笑った顔にドキッとした。


男の人にこんな表現はアレかもしれないけど、土方さんの笑顔はとても綺麗で、見とれた。


「どうした、真奈美?」


ハッと我に帰る。


「いっ、いえっ!何でもないです。よろしくお願いします、土方さん。」


「あぁ。じゃあ、行くか。」


あたしの作った煮物をお盆にのせて、台所を出た。





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