新撰組と過ごしました

それからは、西洋の服で暮らしていた。


皆もだいたいは慣れてきたみたい。




それから何度も戦いに行った。


でも、結果は全て、いいものではない。


ただただ、皆がボロボロになって帰ってくる。


近藤さんも、土方さんも……皆が皆、自らを血に染めて苦しい顔で帰ってくる。


何も出来ないあたしは、それを見ているだけ。



そんな時、2人の人物が新撰組を脱隊することになった。



「そんな……!土方さんはそれでいいんですか?!」


あたしは今、土方さんの部屋でその話を聞いて思わずそう言ってしまった。


「…いいわけねぇだろ……。でもしょうがねぇことなんだ。あいつらから、言われたんだよ…。」


言ってしまってから、我に帰る。


辛いのは、1番辛いのは…土方さんや近藤さんだ。


今知ったばっかりのあたしがどうこう言っちゃダメじゃん…。


「ごめんなさい…土方さん…。」


「いいさ……。明日、原田と永倉を送り出す。お前も来いよな。」


「当たり前です。」


土方さんは笑っていた。


無理して作った笑顔。


「…無理しないで下さい、土方さん。」


勝手に口が動いた。


土方さんは驚いた顔して、「あぁ。」と短い返事をした。



今度はあたしが笑って、土方さんの部屋を出た。



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