新撰組と過ごしました
次の日
あたしは外にいる。
もちろん、土方さんと近藤さんと一緒に原田さんと永倉さんを送り出すために。
「本当だったんですね…。」
あたしはぽつりと呟いた。
土「あぁ。」
その言葉に、原田さんと永倉さんを見上げる。
原「そんな寂しそうな顔すんなって。」
そう言って、原田さんは笑った。
永「そうだぞ。生きていりゃぁ、また会えるさ。」
そうかもしれない。
だけど、現代みたいに携帯や電話があるわけじゃないから、また会える確率はかなり低い。
原「…笑顔で送ってくれよ…。俺達だって、好き好んで離れる訳じゃねぇんだ。」
そう言った原田さんも悲しい顔をしていた。
近「…じゃあ2人共、時間もおしてるだろう?元気でな。」
土「死ぬんじゃねぇぞ。原田、永倉。」
2人が言う。
だから、あたしも言った。
「お2人共、どうかお元気で…。またいつか、絶対に会いましょうね…!」
頑張って堪えていた涙が、あたしの頬を伝った。
原「あぁ……。近藤さんも、土方さんも、真奈美も元気でな。」
永「じゃあなっ!近藤さん、土方さん、真奈美!皆にも元気でやれって伝えてくれよ!」
そう言って、2人は歩き始めた。
あたし達3人は、2人の姿が見えなくなるまでそこにいた。
近「さあ、帰ろう。」
そう言った近藤さんの声はひどく弱々しいものだった。
「はい……。」