新撰組と過ごしました
そうして屯所に帰ったあたし達。
屯所内は、誰もいないように静かだった。
あたしは土方さんの部屋に土方さんと2人でいた。
何をする訳でもなく、ただ、一緒にいた。
「静か……ですね。」
「あぁ。」
「ご飯の時も、こんなに静かなんですかね…?」
「だろうな。」
「別れは……嫌ですね…。」
「1番嫌だな。」
「別れは…こんなに苦しいものだったんですかね……?」
「別れは…どんな時でも苦しいものさ。」
と土方さんがあたしを横から抱きしめた。
「また…会えますよね…?」
「あぁ。」
「…別れは…………。」
あたしは、土方さんの胸に顔を押し付けた。
「…もぅ、嫌です……。」
「……あぁ。」
あたしは声を押し殺して泣いた。
泣き叫びたかった。
それはきっと土方さんや近藤さん、皆も同じ。
でも皆は我慢している。
だから、あたしだけ泣き叫ぶ訳にはいけない。
だけど…涙が止まらない。
土方さんはあたしを抱きしめながら頭を撫でてくれた。