新撰組と過ごしました
今土方さんと一緒に外の様子が見える近藤さんの部屋に来ていた。
土「近藤さん、あんたは逃げてくれ。」
土方が最初に言った言葉だった。
土「俺が気を引き付けておく。その間に近藤さんと真奈美だけは逃げてくれ。」
「どうしてですかっ?!」
土「当たり前だろ。だから近藤さん。いいだろう?許可を出してくれ。」
近藤さんは短く唸って
近「許可はだせん。」
と言った。
近「足止めなら私がやろう。」
土「何言ってんだ近藤さん!あんた局長だろ?あっちの狙いはあんたなんだぞ!」
近「大丈夫。名乗らなければいい。歳、お前は斎藤と真奈美と皆を連れて逃げろ。」
すると土方さんが怒鳴った。
土「何言ってんだよ、近藤さん!そんなのできる訳ねぇだろ!」
それに負けじと近藤さんも怒鳴った。
近「ならばこれは局長命令だ!…局長命令は絶対なんだろ、歳。」
土「だが……。」
土方さんはまだ迷っていた。
そんな土方さんの肩に手を置いて、近藤さんが優しく微笑みながら言った。
近「なぁ歳、そろそろ楽にしちゃぁくれないか?今後の新撰組はお前に任せる。」
あたしはこの時、覚悟した。
これで近藤さんとは一生の別れ。