新撰組と過ごしました
沈黙が流れる。
あたしはただ静かに2人の様子を見ていた。
土「わかった……。局長命令は絶対だ。」
「土方さん………!?」
あたしが悲痛にも似た声を出すと、近藤さんが笑った。
近「真奈美さん、これからも歳を支えてやってくれ。君が来た日から、まるで娘ができたみたいで楽しかった。ありがとう。」
「何…言ってるんですか…?お礼、言わなきゃいけないのはあたしです。見ず知らずのあたしにあそこまで優しくしてくださって、感謝しています。ありがとうございます…!」
そう言うと、近藤さんが恥ずかしそうにあたしに言った。
近「真奈美さん……いや、真奈美。最後に君に願いを叶えてほしい。」
「なんですか?」
近「『お父さん』と呼んでくれないか?」
そう言って、照れ臭そうに頭をかいた。
土方さん、今は許してよね。
あたしは近藤さんに抱き着いた。
「ありがとう……お父さん!」
言ったら涙が溢れてきた。
近藤さんはあたしを抱きしめ返して頭を撫でた。
近「ありがとう、真奈美。私の夢を叶えてくれて。」
あたしは首を横に振った。
近「じゃあ歳、頼んだぞ。今から局長。皆のことも。」
土「あぁ。」
最後にあたしの頭を撫でて、近藤さんは外に出た。