新撰組と過ごしました
もうすっかり日は暮れていて、あたし達は木の下で一晩を過ごすことになった。
「明日は早く斎藤達に合流しなければな…。だから明日は早く歩く。今のうちにしっかり休んどけ。」
「でも…あまりにも危険じゃないですか?」
あたしは横から土方さんを見上げる。
土方さんはあたしの頭を撫でながら言った。
「心配すんな。俺が見張ってる。真奈美は休め。」
「そんな…!土方さんが休まなきゃいけないじゃないですか!あたしなんかより、土方さんの方が疲れているじゃないですか。」
そう言って土方さんの手を掴む。
「いいんだ…。真奈美が休めれば。本当の事を言え。」
あたしは首を横に振った。
「だめです。今は土方さんが休むことが優先です。」
そう言うと、土方さんは苦笑いしながらあたしを抱き上げ、土方さんの上に座らされた。
「ちょ……土方さん?」
そのままの状態であたしを包み込む。
そして、あたしの耳元で囁いた。
「こうされると、真奈美は眠くなるんだよな…。」
「そっ……そんなこと……!」
いや、実際に眠くなってきた。
瞼が重くなってくる。
また、土方さんが耳元で囁く。
「俺の言う通りにしろ。これは局長命令だ。」
「こんな時に……局長命令出すなんて、ずるいです…。」
「るせぇ。…おやすみ。」
そう言ってあたしの瞼を優しく撫でる。
あたしはそのまま寝てしまった。