新撰組と過ごしました

その日の夜


打ち合わせが終わっても、土方さんと斎藤さんはその場を移動しようとしなかった。



しばらくして、斎藤さんがぽつりと漏らした。


斎「局長、単刀直入に申し上げます。」


土「なんだ。」


斎「今回の戦……勝てるとお思いですか?」


それは、あたしも不安に思っていたことだった。


敵の数は半端じゃない。


それに対してこちらは少なすぎる。



土「正直、勝てねぇよ。…だか、弱気になんかなっていられねぇんだ。負け戦かもしれねぇがよ、最後まで戦い抜くんだ。」


現実を言い放った土方さん。


斎藤さんも、その答えが返ってくると予想していたのか、小さく「そうですね。」と言った。




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