4度目の正直【短編】
『そういえばぇぃってさぁ』


えっ中断?!


「…はい?」



『男子の方の栄と付き合ってんだよね?』



…はい?!!



「えっ先輩…何言っ────」


『俺に一言もなしってないんじゃねぇのー?…まぁ他に相談あったらいつでもしろよ。あ、愚痴はダメね。じゃ俺風呂だから、また明後日な。』



「先輩っ…先ぱ───…」



ツ──ツ──ツ──…




…嘘だろー…。



その次の日


部活には、勿論先輩の姿はなかった。



それからずっと先輩は受験勉強が忙しく、気を遣ってメールも出来なかった。



そして卒業式が訪れ、先輩は高校という手の届かない場所へと行ってしまった。



私とヤツの関係を勘違いしたまま────。
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