4度目の正直【短編】
…てのは、前から度々実行してること。


それでもあの調子。



だから1回、ズバッと言ってやる。


“私はあんたが嫌いだ”って───…




「栄♪」


階段を上っていると、上からヤツが現れた。



────出たな…!


私は階段を上りきった。



そして────


「もう周りウロウロすんのやめてもらえる?私はあんたが…嫌いなの!!」



…言った


言ってやった…!!


─────でも大抵、そんなことお構い無しに来るんだろうな…



「────え…?」


ヤツの顔を見ると、目を大きく開いたまま、まるで時が止まっていた。



「───…ごめん…。」


そして走っていった。


…え?


えぇ?!!
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