4度目の正直【短編】
「…相田君…どしたんだろ?らしくなかったよね。」


「…うん…。」



まさか…


初めて言ったあの言葉


“嫌い”



…あれが効いたのか…?



…まさかね。


「そりゃあいくら何でも傷付くよ。」


「…あら、そうなの?」



紀保に話し中。



「まさか“嫌い”言ったことなかったとか…いつも暴言吐いてるからてっきり…」


「だってウザいとかキモいとかしか言ったことなくて…。でも嫌いって言われてあんななるとか普通…なくない?」


「分かんないよ?言ってることとは裏腹に、実は好いてくれてるとか思ってたかもしれないし。」


「あり得ない!」


「…でもハッキリ“嫌い!”て言われちゃったらそりゃショックだろうねぇー…。」



…そういうもんか…。
< 23 / 64 >

この作品をシェア

pagetop