4度目の正直【短編】
「嘘っ!マジでそんなこと言ったの?相田君!!」
帰り、珍しく部活が休みだった紀保と下駄箱で対談中。
「───ん。…でもそんなすぐ諦めるーとか絶対嘘だと思わない?ヤツのことだし、いつかまた近寄ってくるに違いない!」
「でも分かんないよ?男は思った以上に意志とかプライド強いから本気かも。
…やっぱ相手から嫌われてるとなったら、考え直しちゃうからねー。」
「…。───でも1回“嫌い”って言われただけで身を退くとか───」
「…ぇぃは相田君のことどう思ってんの?」
急に真剣な表情になった紀保。
「…どうって…だから…嫌───」
「じゃあこれでよかったじゃん。もう嫌な思いしなくてすむし、前から望んでたことでしょ?それに“嫌い”て言ったのはこうなることを予想してだよね?」
「…そうだけど────」
私はただ、本当は少し静かにしてほしかっただけなのに────
“こう”なるとは思っても見なかったし、実際あり得ない。
それに何だか────
これまでの数年間が、まるで遠い過去…。
そして、消えていくようだった─────。
帰り、珍しく部活が休みだった紀保と下駄箱で対談中。
「───ん。…でもそんなすぐ諦めるーとか絶対嘘だと思わない?ヤツのことだし、いつかまた近寄ってくるに違いない!」
「でも分かんないよ?男は思った以上に意志とかプライド強いから本気かも。
…やっぱ相手から嫌われてるとなったら、考え直しちゃうからねー。」
「…。───でも1回“嫌い”って言われただけで身を退くとか───」
「…ぇぃは相田君のことどう思ってんの?」
急に真剣な表情になった紀保。
「…どうって…だから…嫌───」
「じゃあこれでよかったじゃん。もう嫌な思いしなくてすむし、前から望んでたことでしょ?それに“嫌い”て言ったのはこうなることを予想してだよね?」
「…そうだけど────」
私はただ、本当は少し静かにしてほしかっただけなのに────
“こう”なるとは思っても見なかったし、実際あり得ない。
それに何だか────
これまでの数年間が、まるで遠い過去…。
そして、消えていくようだった─────。