4度目の正直【短編】

最悪な運命

振り返るとヤツが、こっちに向かって手を振りながら大声で叫んでいる。



「栄ーっ!今日も可愛…」



ピシャッ


カチャッ



私は今いる、美術室の窓を閉めた。


勿論、鍵も。



いつもそうだ。


ヤツは会う度に、ああいう言葉をすぐ口に出してくる。



周りにもいい迷惑だが、私自身はこれ以上無駄なモノを頭の中に入れたくない。


特にヤツの口から繰り広げられる、ありとあらゆるクサイ台詞全て相応だ。



頭悪いくせに、何でそういうことは思い付くのか理解出来ない。



かなり謎。
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