4度目の正直【短編】
ガラッ



「…あれ?…寝ちゃった…。」


それから1時間くらいが経過した。



私はいつの間にか寝ていて、誰かがドアを開けた音で目が覚めた。



「…痛ッ」


急に目が痛くなった。


多分、ゴミが入ったらしい。



私が下を向き目を擦っていると、誰かが仕切ってあったカーテンを静かに開けた。




先生かな?




私は、1時間前に来たときから留守にしていた保健室の先生とばかり思っていた。



「先生?」




返事がない。



未だに目が痛いせいで、顔が見えない上に涙まで出てきた。




「…。」



何を喋る事なく沈黙する“誰か”。




私────…




自分の言葉に対して黙る奴が大ッ嫌い。


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