4度目の正直【短編】
文句を言おうとした時、その“誰か”が私に向かってどんどんと近付いてくるのが分かった。



…無言なのが気持ち悪い…っ




───でも、やっと耳にしたその声は




「…泣いてる…?」




何だか優しかった。




「ちょっと目にゴミ入って…。」



男子?


普通に先生ではない。



「…それだけ?」


「は?…何が?」



「泣いてるのは、ゴミが入ったからってだけなの?」


「…そうだけど…。」



────あれ?




何か…この声聞いたことある…?


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