4度目の正直【短編】
何年も前から


毎日毎日



かなり近くで────…




「…何で、いンの?」




ちょっと聞けば分かるものを、私は忘れていた。



この声、ヤツだったゎ。



「…だって栄…戻って来ないし、皆が見て来いって───」


「あっそ。今気分がかなーり悪いからその内戻る。だからさっさと教室戻れば?」



私は布団を被って、ヤツの顔を見ないようにした。




「…じゃ。」



そしてヤツは出ていった。




────私の気分が悪いのは、誰のせいだと思ってんだよ。




本当に昔から…



私を苦しめることしか出来ないのかよ…。




隣に居ても離れても、私はヤツのことを思えば気分が悪くなる。




…一種のアレルギー…?
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