4度目の正直【短編】
後ろから懐かしくて、


私の大好きな声。




「鏡?割れたの?」



「いぇ、だだっ…大丈夫…です。」




…最悪。


声裏返る代わりに、噛んじゃった…。



「…元気だった?」


「先輩も…。お久しぶりです…。」




待ち合わせ場所の数歩手前で遭遇した先輩は



以前よりももっと



もっともっと




カッコよくなっていた。



「────ありがとうございます!!」



私は約束通り先輩からお土産を貰った。



「開けても…?」


「どーぞ。大した物じゃないけどね。」



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