ホストと私と365日
もう限界だ。

よし、帰ろう!!!


私は携帯をにぎりしめ、潤にメールを打つ

”ずっと待ってたけどこないから、もう帰るね”


するとすぐさま返事が。

”もうあと5分くらいでつくから待って!!!”

・・・

5分かぁ。。。

よし。待ってやろうじゃないの、ここまで来たら。

息を荒くして待っているとやがて15分後に潤が登場した。


やってきた彼は皮の黒いジャケット、細身のジーンズで髪は金髪で盛っておりインナーのTシャツはキラキラのロゴが入っていてオシャレな風貌だった。

ただし、彼の顔はにきびが目立つ。

生活、あれてんのかなぁ・・・


私は彼に近づくと、

「もぉ、待ったんだからぁ~・・・・ぷんぷん。(ほっぺをふくらます)」


そういって彼の袖口を引っ張る・・・


はずが。


はずだったのだが!!


だがしかし、私ったら開口一番


「ホストのくせに、連絡ちゃんととれないとか、遅れてくるとか、サイテー!!!!!」

思いっきりどなりちらしたあげく

「今日は全部おごってよね!」


有無を言わさず早口でまくしたてた。


「ごめん、わかったよぉ・・・」


そう。

よくできました。


計画性のあるものが、計画性のないものから金が流れてそれをうけ取る。

じつに、おじいちゃんに教えてもらった金の流動の縮図がここにあるね。


かっこ、笑。


そしていよいよデートが始まった。



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