ホストと私と365日
手っ・・・


手がぁぁぁ・・・!!!


メンズにつながれてるぅ・・・!!!


というか、そういえば男と手をつないだのなんて、何年ぶりだっけ?

そしてしばらく少女漫画漬けだったからこういうシチュエーションにとにかく弱いんだよぉ~~!


その上顔が好きな人に似てるときてる!

この誘惑に勝てる人が果たしている?

いないでしょ。

「・・う、うん」

うつむきながら私は答えた

初めてだし、恥ずかしいし、ぶりっ子してるもんだから控えめだけれど、腹の中は

”ウッキャッキャーー!!!!”

てかんじだったりする。


それから、2時間がたち、合計10~14人くらいが私たちの席についた

その中にはものすごく太っていて、ほんとにこの人がホストとしてやっていけるのか、一体客はつくんだろうか?
と勝手に心配しちゃうヤツもいた。

内勤が私たちのテーブルの前にやってきて、ひざをかがめて伝票を差し出しながら言う。

「お会計はこちらになります。なお、送り指名を誰か気に入った子の中から一人選んでほしいんですが。」


でたー

送り指名。

選ばなきゃいけないのよね。

私は、慎にしたいなぁ。

そう思っていると、ゆきは、

「うーん、この人にしようかな・・・」

名刺を指したその先は、ユウヤと書いてあった

一体何がポイントだったのか、さっぱりわからない。

あとできいてみよう・・・


「お客様は・・・?」

あ。そうだそうだ

私も選ばないと。

しかし選ぶとはいっても私のハートをつかんだのは一人しか居なかった。

「じゃあ私は、この人にします。」


慎の名刺を差し出すと、やがて慎とユウヤが私とゆきの隣についた

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