罪血
学校が終わり、灑梛は寮に戻った。
物の少ない部屋に鞄を置き、すぐにパソコンへと向かう。
パソコンを開き、アール・フィリップ・ウェンディーズについて、調べようとした瞬間、
―――――プルルルル
携帯が鳴った。
『チッ…はい、もしもし…父上?』
《うん、あのね、分かったよ、アールなんたらって人について…。
いやぁ、灑梛ちゃんと瑞希くんはめざといねぇ。》
『!? それは…』
《うん。当たりだよ、灑梛ちゃん。今から資料をファックスで送るから、瑞希くんと相談して?》
『分かった。ありがとう』
《いえいえ。じゃ、頑張ってね~》
――――――――プツッ
灑梛は一人、静かに笑っていた。
『そうかそうか…ククッ
彼奴、目が少し濁っていたから、もしやと思って確認すれば…』
灑梛は、瑞希にメールで伝えた。