罪血
あまりに唐突な出来事に、灑梛の思考回路が一瞬停止する。
『え…ウェンディーズ様?』
話しかけても、ウェンディーズは抱き締める強さをキツくするばかりで。
灑梛は本気で焦った。
『(なんだよコイツッ!?私は早く帰りたいんだ、抱き着くんじゃねぇ、気色悪い!!)』
そして灑梛は強行手段にでる。
――――――――ドンッ
ウェンディーズの鳩尾に肘鉄を喰らわす。みごとクリーンヒット!
『少々手荒いですが、ご容赦下さいませ』
そうして灑梛は今度こそドアを開け、自分の寮に戻った。