罪血
体育館は、銃声の音で水を打ったように静まり返っていた。
全員がウェンディーズを見上げている。
「ハハ…アッハハハハ!!やった、ついに靈羅 灑梛を殺した!!」
ウェンディーズの奇怪な笑い声が響く。
「あとは、久遠 瑞希を…」
後ろを振り返り、真っ直ぐに瑞希を見下ろす。
「殺るだけだ」
低い、ドスの効いた声で、冷たく言い放った。
「…俺を?ハッふざけんな、この俺がそうそう簡単に死ぬわけねぇだろ?それと、灑梛はまだ死んでねぇ。」
瑞希は嘲笑し、ゆっくりと歩き出す。
「あんだけで死んでたらよぉ、三席名乗っちゃいねぇよ」
体育館の連絡通路の真下まで来て、立ち止まる。
軽く膝を曲げ、床を蹴る。
――――――――――――ダンッ
五メートルを優に越える跳躍力で、ウェンディーズの腕を掴み。
「残念だったな?」
重力に従って落ちる身体を利用し、ウェンディーズを引っ張る。
「死ぬのは…お前なんだ」
そのまま、床に引きずり落とした。