Six Room
優しくって
寂しい時はいつも
そばにいてくれる
誰よりも一番
私を解ってくれてる人
お世話だけじゃなくて
悩みを聞いてもらったり
休みの日に一緒にお出掛けしたり
恋バナをしたり
小さい頃から両親よりも
一緒にいる時間がずっと長い
だからか
いつの間にか
誠司は私の一番身近な存在になった
誠司が美亜の事をよく知ってるように
美亜も誠司の事を良く知ってる
例えば
誠司にはものすごい
美人な彼女がいる
名前は香織さん
誠司にはよくノロケ話を聞かされた
香織さんと出会った時の話なんて
数十回聞かされた
香織さんとは1、2回しか
会った事ないけど
誠司の話しを聞いてたら
香織さんがすごく優しくて
良い人だって事が良く分かった
それと誠司が香織を
大好きだって事も
だからこそ
誠司に迷惑はかけられない
だって今日は久しぶりに
香織さんとデートの日なんだもん
それに
こうなったのは
全部計画性の無い自分のせいだもん
美亜はため息をつく
…こんな時誠司が
いてくれたらなぁ
でもこんな時に
迷惑はかけたくない
誠司に相談したいのを
堪えて
美亜はしょうがなく親友の
悠莉に電話をかける
悠莉は3回目の電話で
やっと
面倒くさそうに
テンション低めで出る
「何―?」
美亜は昨日の事を
悠莉に話す