Six Room



「夏奈はどうすんの」





「私は友達のとこに
泊めてもらう」





「だよねぇ




しゅしゅがいるから
みんな泊めてくんないの」



「そりゃ犬二匹も飼えないでしょ」



と夏奈がしゅしゅと俺を
交互に見る




しゅしゅはのんきに
隣でしっぽをふりふりしてる



「しゅしゅ~



りっちゃんを
困らせちゃだめだぞ~」





と夏奈がしゅしゅの
前に座って言う





しゅしゅのしっぽの振りが
めちゃくちゃ速くなる






「しゅしゅ夏奈見て
興奮してやんの」





「可愛いなぁ




夏奈が寮生じゃなかったら
泊めてあげたのに



ごめんねしゅしゅ」





夏奈がしゅしゅの頭を撫でる





「あ、そろそろ
私次の講義あるから行くね!




その前にお昼代貸して!」






「何で」




「お財布忘れたの」






「いくら?」




「500円」





俺は財布から500円玉を
出して夏奈に渡す








俺ってほんとに

お人好し






「絶対返すから!



ありがと!

りっちゃんしゅしゅ
ばいば~い」




夏奈はにっこり笑って
また手を振って走って行く






俺も振り返す





「さ


しゅしゅ行こう」




夏奈をずっと見て動かない
しゅしゅを引っ張る





ちょうどお昼時だから
何か食べてから新しい家に行こう





そういえば
マック新しいIcan chikin
出てたな






それにしよ~♪







夏奈にお金貸したから
あんまりお金もないし





節約、節約♪






俺はしゅしゅを
連れて大学の近くのマックに
向かう


< 26 / 73 >

この作品をシェア

pagetop