Six Room
「夏奈はどうすんの」
「私は友達のとこに
泊めてもらう」
「だよねぇ
しゅしゅがいるから
みんな泊めてくんないの」
「そりゃ犬二匹も飼えないでしょ」
と夏奈がしゅしゅと俺を
交互に見る
しゅしゅはのんきに
隣でしっぽをふりふりしてる
「しゅしゅ~
りっちゃんを
困らせちゃだめだぞ~」
と夏奈がしゅしゅの
前に座って言う
しゅしゅのしっぽの振りが
めちゃくちゃ速くなる
「しゅしゅ夏奈見て
興奮してやんの」
「可愛いなぁ
夏奈が寮生じゃなかったら
泊めてあげたのに
ごめんねしゅしゅ」
夏奈がしゅしゅの頭を撫でる
「あ、そろそろ
私次の講義あるから行くね!
その前にお昼代貸して!」
「何で」
「お財布忘れたの」
「いくら?」
「500円」
俺は財布から500円玉を
出して夏奈に渡す
俺ってほんとに
お人好し
「絶対返すから!
ありがと!
りっちゃんしゅしゅ
ばいば~い」
夏奈はにっこり笑って
また手を振って走って行く
俺も振り返す
「さ
しゅしゅ行こう」
夏奈をずっと見て動かない
しゅしゅを引っ張る
ちょうどお昼時だから
何か食べてから新しい家に行こう
そういえば
マック新しいIcan chikin
出てたな
それにしよ~♪
夏奈にお金貸したから
あんまりお金もないし
節約、節約♪
俺はしゅしゅを
連れて大学の近くのマックに
向かう