Six Room

room 5







room 5








逢坂 舞依







年齢は…



「ヒ・ミ・ツ」





なんて言ったら







女子生徒に叩かれるから
正直に言うと






32才






世間的にはまだ
全然若いかもしんないけど




もう高校生から見たら
おばさん






ん?







さっきから女生徒とか
高校生とか






なんの話って?








そう






私の仕事は




「保健室の先生なんです」






「へぇ~





男子生徒とか
みんな舞依先生に
メロメロになっちゃうでしょう?」






と向かい側に座った
男の人が言う





私の両サイドに座った
恵先生と早苗先生が


睨んでるのが横目に見える


あ―






女って怖い


「全然そんな事ないですよ」





私は首を横に振る



「あっ舞依先生って―



この中で1番年いってるのに―




若く見えますよねぇ―




肌とか綺麗で」



と恵先生





“1番年いってるのに”




ばらしてくれてどうも
ありがとう





「やだなぁ


恵先生は若いから
肌もつるつるでうらやましい」





決して笑顔は崩さず
にこりと笑う







残念だけど
私はそんな事じゃ





ちっともひるまないの




“女は強く逞しく!”




それが小さい頃からの
モットー







「舞依先生は―





男子生徒にすごく人気でぇ





女生徒にに毎日睨まれて
可哀想なんですよぉ」





と今度は早苗先生


「毎日大変ですよねぇ


舞依先生」

続けてすかさず恵先生

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