Six Room
リビングの奥にあるカラフルな6つの扉は
どうやらそれぞれの部屋らしかった
「…私は緑にしたんです」
河村さんは俺が6つの扉を
見てるのに気付いたらしく
1番端の緑のドアを指す
…俺も端がいいな
と思いながら反対側の端を見る
…赤か
うん、赤はヤダ
俺は色々考えた後
結局河村さんの隣の青い扉の部屋に
荷物を運ぶ
割かし部屋の中も広くて
快適だ
…どうかこれ以上誰も
入居してきませんように
俺の快適な安らぎが
崩されませんように
と俺は祈りつつ
部屋の片付けを始める
まさかたった数時間で
俺の強い強い祈りが
儚く崩れさられる
とは知らずに