Six Room















…人と笑い合う事ってこんなに
楽しい事だったんだ















ピンクの壁の廊下を歩きながら
そう思って





なんでだか心がほっこりする















長いピンクの可愛い壁は
少し家に似てるなと思った
















…そうだ














確かこの壁は美亜が
ワガママを言って替えてもらったんだ













元々は真っ白だったのに
ある時見た映画で見た


"ピンクの壁"のお家が可愛いくて









パパに頼んだんだった













パパもママも"ピンクの壁なんて"
って言ったけど







美亜は諦めきれなくて
パパに何度も頼んだんだった







パパは美亜のしつこさに負けて
しょうがないなぁって許してくれたけど








それでもママは"お客様が来た時に恥ずかしい"
って言って








頑なに断り続けた













その時私が言った言葉は
よく覚えてる










今でも何であんな事を
言ったのか分からないけど













ぽろぽろ涙を流しながら
ママとパパにこう言った











"ママ達はいつも家に
いないんだからいいでしょ?!


ママ達よりも美亜の方がこの家
にいる時間長いんだから!!






ここは美亜のお家だもん!



美亜はピンクのお家がいいの!"

























ママは少しバツの悪そうな顔をして







パパは困った顔をしていた













美亜はその場からすぐに
走りさって











部屋に閉じこもって
また泣いた

















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