Six Room






ご飯を食べ終わった後





律っちゃんが"マリカー"を
部屋から出してきた









ずっと何の事だか分からなくて気になっていた
"マリカー"の正体がゲームだと分かって


すっきりしたとこで










美亜と律っちゃんは2人で
マリカーを始めた










律っちゃんに教えてもらいながら
やったけど












ゲームなんて全然した事なくて







思ってた以上に難しくて





思ってた以上に面白かった














律っちゃんは

「始めてやったにしては
すごいよ」


って褒めてくれたけど、




だけど負けっぱなしは悔しくて
白熱してしまった






「もう1回!」









っていうたびにさすがの律っちゃんも
「またぁっ?」









ってうっとおしそうな顔を
したけど













何だかんだいって









美亜の意地に付き合ってくれた















気付いたら辺りは
明るくなっていて









何時の間にか朝になってた
事が分かった












こんなに何かに夢中になったのは
久しぶりだなと思った
















律っちゃんは疲れて隣で爆睡していた














美亜は時間を確認しようと
ケータイを見たら









着信が48件入っていて
美亜はギョッとする











着信履歴を見ると







その内の32件が誠司からの
ものだった












留守電を聞くと










いつもより慌ていて
何故だかちょっと泣きそうな
誠司の声がケータイ越しにきこえてくる





一件目の留守電は




"どちらにいらっしゃるのですか?
みんな心配していらっしゃいます。
聞いたら連絡して下さい"

というもので、



二件目は

"どうして電話にも出て下さらないのですか?
僕がついていなかったばかりに
美亜様に何かあったのかと思うと心配で…


とにかく電話下さい"




というものだった




すごく申し訳ない気持ちになって
一応誠司には


"心配かけてごめんなさい"









とだけメールを打った







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